令和5年 明けましておめでとうございます。
本年もKRGをご利用ご哀願下さいます様宜しくお願い申し上げます。
年末になり駆け込みでご依頼を受け年越しとなった一つの作業をご紹介。
KRGがサイクル列車を開催していた20年ほど前、大人に混じって一人だけ小学生の男の子が走破した事がありました。
TVの取材もあったりと楽しかった想い出ですが、その時参加した男の子が立派な大人となってご来店下さいました。
学生時代に乗っていた想い出の自転車という事で復活させたいと思います。
ルイガノかぁ・・・ 懐かしい。 リプレースエンドが曲がりRメカが車輪に巻き込まれて真っ二つ!
リプレースエンドは複雑に曲がってしまい再起不能でした。
さて どうしましょ。
随分前のモデルですけど部品があれば簡単なのですけど、、、想い出がある自転車という事でもう一つ想い出追加投入しときましょう。
作りますか。 お正月なので特別にKRG作業工程の写真・・・マジで全てが手作業です。
こんなラフデッサンからハンドドリルとヤスリだけの勘一発で仕上げていきます。
あの時の小学生が立派になって再来店くれたことの嬉しさで製作の困難も何のその!うまく仕上がったイメージを想い描きながら黙々と作業を進めます。
今回は5000番や7000番アルミを使用せず真鍮の塊から削り出しで作成します。
既製品は柔らかいアルミ材で作られています。
建て前上の理由は転倒などの衝撃でフレームエンドを先に変形させることでディレーラー(フレームエンド)の破損防止効果を狙っています。
ところが、駐輪時に風などで右側へ倒れる程度でもディレーラーハンガーは簡単に屈折し、走行中に気付かずに軽いギア(ロー側)に変速した時に後車輪にディレーラーが巻き込まれ破損・事故に繋がるケースを多く見てきました。当店にも年に数軒は持ち込まれます。
特にロードレーサーの様なデリケートなフレームにはよくある事故で、個人では点検見落としも多く対策が必要だと常々思っています。あまり言うと怒られるのでマメに点検交換をお薦めしておきたいです。それと交換用のストックを購入しておいた方がいいです。古くなると無くなる事があります。
転倒事故などの場合は別件で、今回は駐輪時の横転程度で屈折し難い事を目的として真鍮を選択してます。マジ強いです。
それから金色で鏡面仕上げなのですげ~美しいです。 あとは新しいディレーラーが届いたら完成。
寸法は現物合わせで曲線とか穴の位置とかずれたら初めから作り直しですので失敗ミスは許されません。 色々と緊張します。
我ながら奇跡的に見事な逸品と仕上がりフレームにはバッチリです。フィキシングボルトを締めるとピクリともしません。
磨きます・・ひたすら磨きます・・・鏡面に仕上げるところまで来ればあとは余裕です。
お正月早々 皆様ご来店誠にありがとうございました。今年もたくさんの楽しいお話を頂き素敵なスタートとなりました。
皆様 一人一人にとって健康で楽しい 一年となりますように。 by KRG